1月30日から2月3日頃までは、七十二候の「鶏始乳」にあたります。
これに記されている「乳(読み:とやにつく)」とは、ニワトリが産卵のために鳥屋にこもるという意味。
「鶏始乳」は、春の気配を感じたニワトリたちが卵を産み始める時期ということを表現しています。というのも、養鶏が主流となった現代ではイメージがわきにくいと思いますが、本来、ニワトリの産卵期は春から夏にかけてだったからです。そのため、卵はその時季にしか手に入らない貴重品でした。
またニワトリは、夜が明けると鳴いて知らせることから、夜と昼の境目を告げる霊鳥ともいわれてきました。時を告げる神聖な鳥とされていたニワトリは、冬の終わりを告げる動物としてもぴったりですね。「鶏始乳」は冬の節気の最後で、これを過ぎると暦の上では春の訪れを感じさせるものが多くなってきます。
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