近年では「ゲリラ豪雨のこと?」と思ってしまいそうな、七十二候(しちじゅうにこう)のひとつ「大雨時行」。これは昔から8月になると積乱雲が発生し、雷雨を伴う夕立が多発する様を表現したものです。そして夏のにわか雨には夕立だけでなく、いろいろ呼び方があるようです。例えば、急に降ってきて傘がなく、肘をかざしてガードすることから連想された「肘笠雨(ひじがさあめ)」。群生する細い竹である篠竹を突き刺すように降るという「篠突く(しのつく)雨」。「白雨(はくう・しらさめ)」は、雹(ひょう)のことも指し、まわりが白くなって見えないほどの大粒の激しい雨のこと。雨ひとつでたくさんの表現のある日本語。調べるほどに面白いですね。
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